山が転がって頭立ちのポーズに。そして突然、高速で走る自転車に姿を変える。
橋は吠えるライオンへと変化し、繭の中の芋虫は、美しい蝶々となる。
この荒唐無稽な光景は決してアニメやファンタジー映画の世界の話ではなく
実はあなたの家で実際に起こっている出来事なのです。
子供をよく観察してみれば、すぐにわかるでしょう。
子供が自然にとるさまざまな姿勢は、ヨガアーサナ(ポーズ)だ、ということに。
ヨガ・アーサナは、私たちの身体に生まれながらにして備わっています。
簡単なアーサナは、子供たちが生まれたその時から
彼らのボディランゲージの一つとなるのです。
赤ちゃんでさえも、ヨガムードラ(手のポーズ)を無意識に行なっています。
眠っている赤ちゃんをよく観察してみると、親指と人差し指がくっついた形をとっています。
それは「チンムードラ」という形です。
また、親指をこぶしの中で握りしめているのも、ムードラの一つです。
もし磨き抜かれた心(マインド)が備わっているなら、学校にいって勉強したり、
誰かにヨガを習う必要にないでしょう。しかしながら、大抵の場合、私たちのマインドは
たくさんのことに気を取られ、いっぱいになってしまっています。
何かに対して、すぐ良いとか悪いとか判断を下すことが多かったり、色々な意見やさまざまな
印象を抱いているために、私たちは状況や物事をありのままに観察することができないばかりか、自然の中にある、
繊細なもの、素晴らしいものを見出すこともできなくなっています。
ヨガアーサナは、子供のころ、誰もがしていたものなのです。
あお向けに寝転がって、両足を上げている赤ちゃんを見たことがありますか?
足をけり上げながら、頭を起こしたりする姿は、まるで大人が腹筋運動をしているかのようです。
それから、うつ伏せになって、ヨガでいうコブラのポーズの姿勢をとることもあります。
こうした自然なボディランゲージは、成長するにつれて忘れ去られていきます。
しかし、ヨガを日常的に実践することで、私たちを自然な状態へと戻し、
そして“内なる子供”を元気にしてくれるのです。
バランスのとれた呼吸 ---感情と呼吸の頻度
通常、私たちは1分間で、約16回~17回の呼吸をしています。
でも、もし・・・
- 気分が動転すると、1分間の呼吸は20回まで上昇します。
- とても緊張し、怒っていると、毎分25回にもなります。
- とてもおだやかで幸せを感じているときは、10回程度
- 瞑想中は、2~3回
深い瞑想は、呼吸の数を減らすことができます。
赤ちゃんをみると、そのバランスのとれた呼吸に驚かされます。
赤ちゃんのお腹は息を吸うとふくらみ、息を吐くとへこみます。
私達は緊張すればするほど、この逆を行います。
息を吸う時にお腹がへこみ、吐くときにふくらむのです。
定期的にヨガを実践することで、あなたを本来の自然な状態に戻し、
内なる子供を生き生きとさせます。